2018年8月19日日曜日

若葉杯結果報告&Hirokiくんの感想文


お久しぶりです。
今回は6月に開催されました若葉杯の結果報告とI、D22のHirokiの感想文を紹介して参りたいと思います!

目次

1若葉杯の概要

2Hirokiの感想文

3結果報告


1若葉杯の概要

大学でのディベート歴が一年未満のディベーターを対象としたNA Styleの大会。
7/14、15に立命館大学 びわこ・くさつキャンパスで行われました。


ICUからは1日目はNaoyaとSaki、二日目はHirokiとTaigaが参加しました!
Hidetoさんがジャッジとして参加してくださいました。


2Hirokiの感想文

初めまして、Wakaba Cupが開催された立命館大学の売店でインドネシアの揚げバナナ菓子を発見して立命館の売店の品揃えに感動したダニエルこと伊藤広起です!

Wakaba Cup、自分のように今年の四月にディベートを始めた人たちが集うということで是非いきたいと思い参加しました。大会や大会の前後にも色々ありすぎて書ききれなく、また若葉から少し時間がたったので記憶が曖昧になっている所もあるのですが、大会前の背景を少し添えて若葉杯を振り返っていきたいと思います!

背景:

若葉杯2日目に参加するにあたりICUから出るチームは自分たちのICUAチームのみ。ただグループで練習してもなかなか勝てず、ちょっと不安なまま練習期間が終了。大会の前々日にパートナーのたいがの所に到着した時にくだらないことで喧嘩したけどすぐに仲直りして「とりあいず1勝すればいいよね!」を合言葉に団結しました。ただ自分はインターンの仕事を深夜2時までして睡眠不足のまま大会に挑んだので、コーヒーを片手に不安なまま大会会場の立命館大学に向かいました。

大会本戦:

Round1:THW force both parents to take parental leave.

最初のポジションはGov、とにかく両方の親が育児休暇をとることのメリットと取らないことによって起こりうるハームを強調しつつ、モデルなどで経済的負担を少なくしたりと工夫しました。
相手の方がエンゲージして論理構造もしっかりさせて反論してきてくれたのですが、なんとか勝つことができました。ジェネコメとしてはエンゲージメントは良いのだけれど比較が足りないと言われたのでそれをマインドにいれながらお昼とRound2に突入です。

Round2 : THBT private activities of political candidates should never be disclosed by media

この時のポジションはOpp、R2のプレパシートを無くしてしまったのであまりよく書けないのですが、メディアが政治家をずっと見続けるのが大事じゃん!「プライベート」の場でも何があるのか分からなくない? みたいな立論をして、一応LOとしてR1のPMよりは良いスピーチができたとは思いました。結果として一応立論できていたのと、なんとGovがDisclosedを「公開」という意味で捉えていなかったらしく勝ちました。ただ勝ったにしても相手がモーションの意味を間違えているのに突っ込まなかったのって相当エンゲージメントが足りないんじゃない?と思い反省です。

R3: THW allow public servants to strike

なんと練習でやったモーション!しかも自分がやりやすそうと思っていたOpp側でした。練習でなるしま先輩がやっていた立論を参考にしつつ、母が公務員なので都合の良いキャラ設定を行い、1.公務員って民間企業と違うし公務員になる時にストライキとかの一種のハーム対する同意はしている、2.ストライキというもののハームで実際に市民が死ぬかもしれない、3.ストライキしなくても団体交渉権みたいなAlternativesがある、という構成で挑みました。なぜか第3ラウンドでは何かに取り憑かれたかのようにスムーズにスピーチをすることができ、また自分の母がタフなコンディションに同意した公務員のキャラそのものだったのでリアルなインパクトを出すこともできました。(お母さんありがとう!)チームメンバーでの連携も取れたのもあり、サイレントラウンドですぐに結果はわからなかったのですがすごく気持ちよく最後のラウンドを終えることができました。


結果発表後:若葉杯を振り返ってみて

最後のクロージングセレモニーで結果をみた時に、ラウンド2でエンゲージ不足だと思って受賞はないかなと思っていたので正直結果にすごくびっくりしました。個人的には今回の受賞はたまたま自分たちがやりやすいモーションが選ばれて、そしてたまたま良いサイドでディベートすることができたから、という運に依存した受賞だったと思っています。けれど第3ラウンドで立論をしっかりたてつつインパクトを出すような「自分がやりたい」と思えるスピーチをすることができ、ちょっと自分の目標が明確になりました。第3ラウンドで「何かに取り憑かれた」ようにスピーチをしたと書きましたが、将来的には何かに取り憑かれたと感じない状態でも上手いスピーチが常時できるように自分を分析しながら練習を積み重ねなくてはと感じています。また、今回ディベートの大会に出て受賞したことをきっかけにSNSなどで意外な人からお祝いのメッセージを頂いたりと大会に出て人とのつながりを意識することが多々あり、非常に嬉しく思いました。お祝いの言葉や応援をしてくださった皆様、ありがとうございます!長い夏が終わると秋になり一年生大会も多くなりますが、若葉杯で得た経験を大事にしつつ頑張っていきたいと思います。


3結果報告

Wakaba cup Day2


The Best Team
ICU A (Hiroki, Taiga)



The best speaker
Hiroki Ito




Congratulations!!!





次回は時系列が前後してしまいますが、Gemini Cupの報告をして参りたいと思います!

MDOの結果報告&yuto先輩の感想文



月初の暑さが嘘のように涼しい日々が続いていますね。
皆さま元気でお過ごしでしょうか。

今回はMalaysia Debate Openの感想文をyuto先輩に書いていただきました!





「1年生若いな〜」みたいな台詞を入学当初先輩方が言っていた際、「大げさだなこいつら」と思いながら流していたのですが、早2年が経過して若さに満ち溢れるキャンパスの雰囲気を目撃し、あ、あれは本心から言ってたんだなと最近やっと実感できたYuto Miyawakiです、こんにちは。

同期が留学やら就活やら他の学生活動やらにも手を染めつつある中、懲りずにマレーシアでジャッジしてきたので感想文を綴らせていただきます。この感想文の目的は、

海外大会のポジキャン⇨特に「金がない」っていう理由で海外大会を敬遠する人が多い様子なので、是非1度でも行ってみると後悔はしないよ、ってことを重点的に今回の感想文では伝えさせていただきます。
観光とか飯とか大学生ヒャッホゥ的な部分は多分まゆみが書いてくれると思うので真面目なことだけ書きます。
自分は1年生の時から数えてADI, Australs, NEAO, MDOと今回が4回目の海外大会参加なのですが、海外大会にはなかなかの中毒作用があります。蓋を開ければわけのわからないレベルのラウンドに6試合以上投入され、数え切れないほどのメンタルブレイクをしながらたまにブレイクできるかもしれない、という絶対精神衛生上良くないものだと思うのですが、なぜか日本に帰国するとその余韻に浸ってしまいまたregistrationを行ってしまいます。その魅力はどこから来るのかを具体化するのは難しいですが、大会の流れを振り返りつつ少し紐解いてみることにします。
なおあまり試合中に出ていたマターについては言及していません。
MDOに参加を決めたのはICUTのちょっと前くらいでした。とてつもないAC陣に囲まれた中でのICUTでのプレッシャーに包まれていた中、一体どういうマインドセットでこれまた過酷な東南アジア大会の参加を決めたのかは今でも分かりませんが、まあ多少吹っ切れたテンションじゃないと海外大会参加にほぼ海外経験のないEFLスピーカーがapplyするのは難しい、というところもあると思うので、皆さんも是非深夜テンションやお酒の勢いに身を任せて海外大会にどんどん申し込んでみてください。考えれば考えるほど”海外”という恐怖に包まれて何もできなくなってしまうので、せっかくなら行ってから後悔しましょう。ちなみに僕はNEAOもMDOも深夜テンションで行くことを決定したので、大会行くまで毎回昼間は震えてました。
MDOの1週間くらい前には、SIDOが上海にて開催されていました。ここでも日本勢が活躍しており、すごく刺激を受けていました。海外大会で日本勢が活躍してる!というニュースは個人的に本当に嬉しいし、参加するだけで色々な人に刺激を与えられるのは海外大会のuniqueなところだと思います。一種のお祭りみたいなものだと自分は海外大会のことを捉えていますし、実際”出るだけで楽しい”ところはいくらでもあると思うので、何年生からでもぜひトライしてみてください。
今年がなんと10週年!



そろそろ本題に入ります。
Day -1
新歓で1年生の輝かしい雰囲気に圧倒されつつ帰宅したのち、翌朝10:20のフライトに乗るためには早朝に家を出ないといけないことに気づき、(しかも駅までバスが出ていない)それは嫌だと思い終電で成田に向かい、空港のベンチで夜を明かしました。成田第2ターミナルは静かな場所もあるし、深夜帯には消灯もされるので、寝る分には快適でした。疲労はもちろんとれませんでした。
Day 0
飛行機で6時間の移動。今回は後輩達と一緒にチケットを取ったので、NEAOの時のように寂しい一人旅とはなりませんでした。今回はマレーシア航空だったのであまりコンテンツに期待はしていませんでしたが、日本映画がなさすぎて萎えました。仕方なくほぼ寝て過ごしました。
空港に到着してからは、コミがお出迎えをしてくれました。そこからホテルへ移動したのですが、バスで3時間半の長旅でした。到着は深夜。ここで、国際大会では単純に体力との戦いだなと確信しました。そしてこれから3日間のスケジュールも毎日深夜にホテル到着となっているのを確認し、無事睡眠不足を確信し眠りに落ちました。

バスが長すぎて頭がおかしくなり、普段ほぼしない自撮りをし始める始末。


ジャッジテスト
In post-conflict societies, THBT the government should mandate society diversity in community living(i.e. housing, schools, workplace, etc.)
ジャッジテストは過去のMDOの確かQFの映像でした。東南アジア英語訛りを恐れていたのですが結構聞き取れる様子でした。先輩の英語すらまともに聞き取れなかった2年前の入部当初を考えると、曲がりなりにも2年やると結構ちゃんとしたリスニング力がつくもんだな、と思いながら音源を聞いていました。なおRFD記入中スペルミスをWordに大量指摘された模様。
R(Round) 0:まずR1が全く始まりませんでした。当初の予定ですらLunch食ってから午後スタートというのんびりとした日程だったのですが、IAの到着が遅れてるとか色々とトラブルがあったようで、結局R1は16:30くらいにスタートしました。東南アジアの時間感覚やべえ。
Briefingはかなりしっかりしている様子でした。Average reasonable personのはっきりとした定義付けとか(シリアで内戦が起きていることを知っている程度。ロシアがシリア擁護してるところまでは知らなくていい。)、75点とはどのようなスピーチのことを指すのか(7分間ひとまずそれとなくSQAPとかの話の流れがあって無事話しきれば、質の高いものでなくてもいい)など、ジャッジする側にとって優しいbriefingでした。
R1: TH, as a Muslim parent in a western society, would teach their children to distrust the members of the majority/mainstream culture.
Info slideがいきなり2つくらい出てきて発狂しそうになりました。ジャッジテストが良かったのか、SallyとIzzatになんとか顔を覚えてもらっていたのか、何が功を喫したかはわかりませんが単チェアに放り込まれました。ICUT以来の英語リフレク、さすがに英語が凝り固まっていましたが、NEAOで初めて英語RFDをした時と比較するとかなりマシになっている自分を発見できました。英語リフレクもやっぱり特訓がものを言うんだなーという印象でした。
R2:THR the dominant narrative that excellent academic performance is the key to future stability and success.
またしても単チェアに。今回はモーションセットが比較的わかりやすかったので落ち着いて聞いていました。東南アジアの時間感覚なのか、ラウンド終わってRFDをややのんびり考えてても特に急かされたりしなかったので少し甘えていました。これが文化適応というやつでしょうか(違う)。日本ではちゃんと時間以内に済ませるので許してください。ディベート自体は「academicとsuccess繋がりないやん!」vs「少なくとも一番objectiveな指標かつ学べること多いやん!」というオーソドックスな殴り合いでした。
R3: As an open LGBTQIA+ individual, THW not opt in to a romantic relationship with a counterpart who chooses to keep their sexuality a secret.
1日目が前述の通りすごく始まりが遅かったので、R3~R6は2日目に回されました。
ここでパネル2人付きのチェアに。2-1でパネルの1人が割れてしまったのでディスカッションに少し時間を取られましたが、とりあえず無難に終えた様子でした。もう一人のパネルは高校1年生だったのですが、普通にめちゃくちゃ綺麗にディベートを見ててびっくりしました。ていうか後にブレイクしてました。高校生やべえ。このラウンドではmotionのwordingを争ってディベートがパラレルになってしまっていたので、[even if I took your scenario....]を多用しました。やっぱジャッジってWhipみたいなものですね。
R4: THS #UndiRosak
Theme「It’s Malaysia Debate Open」で何かを察したのもつかの間、マレーシアの社会問題に関するinfo slideが2つ出てやはり発狂しました。IRリサーチちゃんとしないとダメですね。ここではPanelになりました。Chairの人が初めてのchairだったようでとても緊張している様子だったので、NEAOの時の自分を見ているようでとても親近感が湧きました。なお、Chair minorが発生しディスカッションで揉めてしまいました。人生なかなかうまくいかない。

飯のクオリティに再発狂。
R5: THR the use of medically unlicensed “online chat buddies” as a way of coping with personal and emotional struggles.
前日の遅延が響いたからか、R5からサイレントラウンドになりました。そして単チェアに放り込まれたのですが、average ~ below average付近のラウンドを見ていることが今大会多かったため、オワタ?と若干思っていました。ラウンド中にパソコンが急に重くなってWord入力が全然できなくなり、パニックになりかけましたが、必死に起動中のアプリケーションを終了しつつ動作を軽くし、事なきを得ました。悩むならディベートの事で悩め。
R6: THS the ideal that calls for ruthlessness and grit in order for women to make it in the corporate world.
最後の力を振り絞ってジャッジ。ここも単チェアでした。
終わってみて思ったのは、やはり6Rは長い。しかもほとんど知らないディベーターばかりで「この人はどんなディベーターなんだろう」と言う緊張が永遠に続くので、疲労蓄積も早かったです。その甲斐あってか、終始おかしいテンションで後輩と絡んでた記憶しかないです。完全に気分がハイになってましたね。
ブレイクアナウンスメント
ブレイクナイトのホテル飯は残念すぎて萎えていたのですが、ピザハットとビールが大量にあったのでQOLを取り戻しました。不安でしたが最後の最後に呼ばれてブレイク。
OF THW pardon members of militant groups who were recruited when they were children.
ジャッジアロケはされていませんでしたが、「OFにいないジャッジは後で使うよ!」とのことなのでQF以降に備えて8位と9位の部屋を観戦。連日ホテル到着が深夜とかいう過酷スケジュールが響いてさすがに眠気が襲い掛かってきました。OFジャッジだったら危なかった。
QF THR religious institutions using adherence to religious practices/rituals as the main metric of a believer’s piety
どこにいるかな〜と思いながら自分の名前を探していたらChairで草。Govのチームがジャッジアロケを見ながら「Yuto Miyazaki... who...」みたいな感じのことを言ってましたが宮崎ではない。しかも12位と13位とかの試合なので接戦必至ということで覚悟を決めました。さすがにレトリックやマナー1つとっても皆スピーチの質が高く、聞いているだけでも楽しいラウンドでした。ちなみにGovに最終的にvoteしたのですが試合前の「彼はどんなやつなんだ」という感じから「Yuto! You’re good!」みたいなテンションに試合後は変わっていました。感情の変化がわかりやすい。
SF TH celebrates “Fire and Fury”
Taylor’s University同士の部内戦という凄まじいラウンドを見ることに。そしてIRで発狂不回避。とはいえさすがそこはトップディベーター、自分のような”Average reasonable person”でもわかるようにしっかりと背景知識を喋ってくれました。ただこのラウンドは接戦すぎて最後までvoteに迷いました。結局3-2でギリギリマジョリティという感じでした。これにてお役御免。
GF THR the notion that suffering makes you stronger
チャンピオンシップディナーなるものに参加。飯のクオリティが普通に高かった。飯を食いながら聞くディベート、最高の調味料になっているかどうかはあなたのディベート愛次第。
感想: 後輩向けには大体2点ほど。
1国内大会と違う雰囲気が楽しい
やっぱりイベントが多く、お祭り感覚で楽しめる海外大会は魅力的です。僕は全アジア大会に出たことはありませんが、UADCやABPといったさらに規模の大きな大会ならその感覚も更に味わえることでしょう。大会だけでなく、そもそも海外なので観光もバリバリ楽しんでしまいましょう。ディベート生活2年目にもなれば若干のマンネリ感を抱く人も中には居るでしょうから、気分転換に出ると良いですよ。
2意外と通用する
今回ICUの後輩チームもEFLブレイクまで後一歩、というところまで行ってましたし、アジア大会は案外通用する大会もあります。もちろん大会のレベルは千差万別ですが、海外大会だからといって必要以上に恐れることはありません。むしろ、日本の名を広めるぜ!くらいのテンションで是非行ってください。
MDOでは、結果的にはBreaking Adjudicatorとなり、QFではChair、SFもジャッジさせていただけるという貴重な経験をさせていただきました。ですが別に結果を得たからといって慢心する理由にもなりませんし、今後も積み重ねていくしかないので、一過性のものにならないよう今後も頑張りたいと思います。3年生にもなると部内練では後輩指導を優先しがちなので、練習に頼らず自分の頭で考えることの方が遥かに多くなっていますが、それはそれで楽しいのでまあ緩やかに今後もやっていきます。今年はTDO+ワンチャン3日間のアジア大会に出るくらいしか多分余裕がありませんが、卒業するまでには是非UADC, ABP, WUDCなど最高峰の大会も覗いてみたいと思います。と曖昧な目標を立てたところで感想文を締めます。





次回は若葉杯のご報告と1年生の感想文です!