2011年3月27日日曜日

MDO 体験記 Part 2

【Result】

関舜太郎 ジャッジブレイク

北代真理 Oct-Finalist

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2011 MDOは私にとって初の国際大会で、自分のディベートに対しての姿勢をたしなめてくれた大会でもありました。

せい・ようこ・わか
はじめて世界レベルのディベーターたちと対面し、彼らの巧みな表現力や内容の濃さに圧倒されっぱなしだった3日間は、非常に刺激的であったと同時に、自分のディベートに対しての努力や熱意がまだまだ足りないことを思い知らされ、反省させられた大会ともなりました。

海外(主にアジア)ディベーターについて
とにかく日本人に比べて断然英語力・表現力があり、第一戦目から圧倒されました。私はアメリカに4年近く住んでいたこともあり、英語力には多少の自信があったのですが、本来日本国内の大会だと「有利」とされる英語力も、国際大会では「前提」とされていました。よって、唯一ともいえる私の武器であった「英語力」は国際大会では大したアドバンテッジにならず、かといってほかに「武器」を持っていたわけでもなかった私にとって、自分の努力の足りなさをしみじみと実感させられた大会でもありました。
☆ずばり(私、個人として)国際大会で活躍するために必要(だと感じた)な武器とは☆
1.英語力
2.表現力
3.内容(知識)


まず1の英語力ですが、国際大会では国内大会に比べはるかに「英語力」の要求度が高いと感じました。日本国内では「英語ができること」が大きな武器となることも多いですが、国際大会では「英語ができること」は前提であり「当たり前」のことなので、逆に一定レベルの英語力がないと非常に不利となってしまいます。それはジャッジを見ても分かることなのですが、例えば国内大会だとジャッジは日本人がほとんどです(日本なので当たり前ですね)。なので、ディベーターが多少ジャパニーズ・イングリッシュで話しても、だいたい内容は理解してくれます。しかし、MDOを含め国際大会では、ジャッジのほとんどが外国人です。よって、日本人のジャッジがとってくれるようなことでも、とってくれない場合があります。今回も、ジャッジさんのなかにはあまりのジャパニーズイングリッシュに聞き疲れたのか、途中で書くのを放棄していた方もいました。また対戦するディベーターも海外勢がほとんどのため、「通じる」英語力を身につけておくことは必須だといえます。
2.の表現力は、国内大会でももちろん要求される課題だと思いますが、国際大会では特に際立っていたように思えます。とにかく、海外ディベーターの表現力は半端ない!と思わず感嘆されられ、同時にディベートにおける表現力の大切さを痛感しました。いくら良い内容を口で話したとしても、本人に説得力がなければ、訴えかけるものが伝わってこない。その点、海外ディベーター(とくにファイナリストたち)は、言ってる内容を別にしても、非常にマナーがよく、たとえ言ってることがめちゃくちゃでも思わず納得させられてしまうような迫力と説得力でした(実際はジャッジがノートを取るので内容がめちゃくちゃであるのはよろしくないのですがw)。
表現力を上げるには様々な方法があると思いますが、多分一番効果的なのは、GOV ならGOVがいうべきこと、OPPならOPPがいうべきことを「絶対正しい!」と信じ込むことではないかなと思います。要は、自分が言うことを絶対あってる!正しい!と信じて絶対の自信をもって話すことだと思います。なんて書いている私も、自分が本当に信じていることは熱を持って語れるのですが、自分が信じていることと逆のサイドで戦わなければならなくなると、急に自信をなくし説得力をなくしてしまうタチなので、気をつけていきたいと思います
3.内容(知識)
やはり内容がないと、自信を持って発言はできませんよね;; この点は、非常に同じチームの瀧澤誓と花木洋子に助けていただきました。ここでお礼を述べておきます。日本国内大会でも常にこの分野に対しては苦手意識を持ってしまっていたのですが、やっぱり内容がないと国際大会はきついなと反省いたしました。特に海外ディベーターが思いのほか知識が豊富だったので、なおさらです;
内容は一晩二晩で身に付くものではないと思いますが、とりあえず毎日欠かさず新聞を読む・Newsweekなど英語の雑誌にも手をつけてみる、など身近なことからはじめてみたいと思います。というよりも、そろそろ本気で克服していかないと、今年入ってくる後輩に笑われてしまうこと確実なので、頑張ります!ディベーターとしての生死にかかわる問題です(汗)

☆マレーシア全体の印象☆
マレーシア全体の印象については、気候が温暖で安定しており、環境も緑が多くて、とても過ごしやすいところでした。食べ物は正直日本のほうが良いですが 笑
ホテルも、4日だけだと思えば、我慢できるレベルです。ただ部屋は全体的に暗めで、壁のところどころにシミ・ヒビがあることを考えると、怖がりな方は、あまり夜中に外出しないルームメートを選ぶと良いかもしれません(笑)
☆この大会で得たもの☆
残念ながらICUチームして結果を残すことはかなわなかったのですが、私個人として、結果以上に大切なものを手に入れることができたと思っています。それはズバリディベートに対する「パッション」です。
実は、MDOに行く前何度練習しても負け続けるといったスランプに陥っていた私は、ディベートを続ける意味があるのか・・・と悩み、練習にも行く気が起きないといった状態でした。正直、MDOに応募したことも間違いだったのではないか・・・とさえ思えて、ディベートに対して一切の熱が失われたかのようにも思えました(今考えるととても失礼な話です。ディベート部のみなさん、ごめんなさい)。でも、MDOで世界レベルのディベーターを見、聞き、対戦し、コテンパンにやっつけられ、鳥肌の立つようなスピーチを聞くうちに、自分にはまだなにもはじまっていない、全然努力をしていないじゃないか、と目の覚めるような思いを何度もさせられました。
日本に戻ってきて一番はじめに思ったのは、まずは思い切り寝たい!でしたが、思い切り寝た後に感じたのは、はやくディベートがしたい!でした(笑)
MDOへ行く前は週3回の練習に行くことさえ苦痛だったのに、です。
なので私は、ディベートに対する熱がみなぎっている方はもちろん、特にディベートに対して熱がさめつつある・あるいはスランプに陥っているなーと感じている方にこそ、国際大会に行くことをオススメしたいです。この大会は、そういった意味では本当に、私のディベーターとしての命を救ってくれた思い出深い大会となりました。ともに戦ってくれた誓君と洋子、またたくさんのサポートをくれたICU Debating Societyの先輩方、同期のみんなに、深く感謝しています。ありがとうございました。


石川和華

1 件のコメント:

  1. ヤングマン2011年4月11日 23:47

    うん、さすがわか、1年生からマナーに注目する子は少ないのに、着眼点がいいね!

    ただ、「英語がうまい」と「スピーチがうまい」は似て非なるものなので気をつけてね…。

    表現力は、「自己表現力」と言い換えてもいいね。喜怒哀楽を表すのはディベートに限らず、スピーチはとっても大事。

    どんどん自分を出していくといいよ!

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