今日は雪が降りましたね!
ほとんど外に出ないで1日が終わったのであまり雪が降ったという実感はありませんでしたが、みなさんは今日という日をどのように過ごしたのでしょうか
今回は梅子杯の報告です。梅子杯とは、津田塾大学が主催するNA Styleの1年生最強決定戦です!各大学から2チームまでのみ参加可能という制約があり、毎年部内選考を勝ち上がったディベーターが白熱した戦いを演じます。また、スーツ着用のドレスコードがあり、フォーマルな雰囲気を持った大会でもあります。
ICUのチームを紹介していきましょう!
ICU A(ゆうと、もも)
スーツにあってる |
ICU B(まりえ、りょう)
手でBを作りチームワークのよさを体現 |
また、ジャッジとしてちづる(Deputy Chief Adjudicator)、ちあき、かな、さわ、ジョナサン、すばる、えりか、しょうが参加しました!
さてさて結果ですが・・・
ICU AがChampion!
ICU BがOct Finalist!
ゆうとが5th Best Speaker!
さわがBest Adjudicator!
さわ、ジョナサン、ちあき、ちづるがジャッジブレイク!
でした!
おめでとう! |
おめでとう! |
おめでとう! |
おめでとう! |
紅葉に続きまた優勝しました!!!!!!
ICU Aおめでとう!
ICU Bもブレイクおめでとう!!
2チームとも激戦の中よくブレイクしてくれました!
そして今回はゆうとが感想文を書いてくれました!!!!
6000字オーバーの読み応えあるゆうとの感想文どうぞご覧ください
こんにちは、こんばんは、おはようございます、20のゆうとです。
5月にエリザベス杯の感想文を書いてから早半年、もう1年生大会はほぼ終わりを迎えています。エリザベス杯の感想文をふと先日見直した際、あまりにも手抜きな文章であったことが自分の中で発覚したため、今回リベンジさせていただくことにしました。(ですが、今回ほど力を入れて書くのは最初で最後になりそうです。笑)
さて、今回書くのは梅子杯についてです。
梅子杯は、今年で22回目を迎える大変権威のある大会で、1年生最強決定戦と言われることもあります。各大学から2チーム、つまり4人までしか参加できないという制約があるので部内予選を行うところから激しい争いが繰り広げられます。そんな大会の特徴もあってか、大会は本当に一戦一戦が厳しい戦いばかりで、何が起きてもおかしくない、そんな雰囲気でした。この大会は自分にとって1つの目標として抱き続けていたので、せっかくなので今回はその梅子杯に至るまでの7ヶ月ちょいのパーラメンタリーディベート人生、そして大会本番についての試合ごとの振り返りをメインに書いていきたいと思います。稚拙な自己満足感の漂う文章ですがよろしければお付き合いください。「梅子杯のことだけ書いてください」という方は、チャプター4まで飛ばしてください…!
-1入学前〜入部直後
高校でアカデミックディベートをやっていた自分ですが、パーラメンタリーディベートは全く未知の世界で、この世界に飛び込んで行くことには不安しかありませんでした。そんな中梅子杯という大会の存在を知る機会があり、うっすらと自分の中でその大会に魅力を感じ始めました。ICUに入学すると決めた際、確実に自分の中で「ICU DSに入部して梅子杯で優勝したい」という思いが生まれてきました。パーラメンタリーディベートについて全く知らなかった自分は高校アカデの友人でパーラメンタリーディベートをやっている友人に頼り、パーラメンタリーディベートの基礎などを幾つか教えてもらいました。あの時のSkype Debateの数々は、スムーズにディベート人生をアカデミックディベートという枠組みからパーラメンタリーディベートに移行していく中で、大変有意義だったと感じています。
そんなこんなでICUに入学してICU
DSに飛び込んでいきました。ICU DSのブログは入学前から見ていたのですが、その中で何度も何度も名前や写真を見た偉大な先輩方が目の前でいる光景に、すでに感動していた覚えがあります。
入部直後、すぐに梅子杯という大会があるということは先輩からリマインドされました。それだけ1年生にとっては目標となる大会なんだな、ということをここで再認識しました。そんな中で、先輩から告げられた一言「今年はミレニアムイヤーだからICU優勝させて」という一言はその後自分の中で大きな一言となっていきます。梅子杯の近年の優勝チームの名前を見ると、
2012 ICU
2013東大
2014 ICU
2015東大
とまあこんな感じです。これがなんだって話ですが、要するに2年に1度ICUは梅子杯で近年優勝する傾向にあるそうです。これを聞かされた時、偉大すぎる先輩の実績に圧倒されたのは確かですが、同時に優勝を知る最高の先輩方がいるという環境に気づかされ、ひょっとすれば先輩方についていけば何かが起こせるかもしれない、という淡い期待を抱き始めました。
-2銀杏杯準優勝からの意識の変化
夏まではとにかくパーラのいろはを身につけるためがむしゃらにディベートの練習に打ち込みました。その甲斐あってか若葉杯、K-CUP、ADIなどの各大会である程度練習の成果を出すことができ、自分の成長をいくらか感じることができました。そして夏の終わりからいよいよ1年生3大大会に突入していきます。
東大主催の銀杏杯、京大主催の紅葉杯、そして津田塾大学主催の梅子杯。ブレイク制度が導入される1年生の3大NA大会に対する各大学の思い入れは、明らかにそれまでの大会よりも更に強いものでしたし、それは各ディベーターから感じ取ることができました。
そんな中まず迎えた銀杏杯。まりえとペアを組ませてもらうことになりました。まりえは4月からディベートを0から始めて本当に練習に熱心に参加しており、2人で優勝を目指して大会に挑みました。(参考:銀杏杯報告&まりえの感想文)
ですがこの大会は決勝で板部渡辺率いるTokyo Hに敗れ、準優勝に終わりました。あの時の悔しさは大変大きなもので、優勝に届かなかった自分の努力不足に後悔の念を抱きました。自分の弱点は銀杏杯で浮き彫りになりました。
相手の議論がRealisticかどうかをもっと疑う、Burden of Proofをもっと投げて良い意味で嫌なディベーターになる…など、振り返ればできたはずのことがたくさんありました。同時に、猛省すべき点が見つかったことでその後の紅葉・梅子へ向けてさらなる努力を積む覚悟ができました。
-3エリミネ〜紅葉杯と、チームを劇的に育てたバスプレパ
梅子杯はICU DSの1年生から4人しか出場できない制約があります。
そのため梅子杯に出るためには、まず部内予選、通称エリミネ(elimination)を勝ち抜く必要がありました。普段1st speakerしかやってなかったのでエリミネのために2nd speaker対策もしてたのですが、2ndをサボりすぎてたが故にこれまた苦労しました。ですが幸いにしてエリミネを1位通過し、2位通過だったももを指名して一緒に紅葉・梅子に出場することとなりました。
梅子杯、出るなら優勝しようという目標を持って挑むことになりました。そのために普段の練習以外にも練習時間を確保する必要性が出てきたのですが、問題はももと自分の空きコマが恐ろしいくらいかぶっていないことでした。空きコマのラウンド練は難しいとなった中で、考えついたのがバスプレパでした。幸いにして朝乗ってるバスが同じなので、時間割に関係なく1限に間に合う時間にバスに乗る、ということで三鷹駅-ICU間のバス約20分でほぼ週5のバスプレパをし、その日の空きコマで先輩にリフレクを貰う、という形をとりました。朝一頭が回らない中でバスプレパをするのは結構酷でしたが、その甲斐あってかmotion fairnessが怪しいと思われるmotionでもある程度Round1から頭が働いた状態で議論を組み立てれるようになっていき、プレパ中に議論がまとまらずグダグダになることもなくなっていきました。練習の成果があったのか、紅葉杯直前にはある程度チームとしての形が出来上がっていました。
そして何とか紅葉杯では優勝することができ、一定の成果を得ることができました。この優勝で勢いがつき、梅子杯へ向けてさらに高みを目指す覚悟ができました。
-4 波乱の梅子杯
そしてついに、梅子杯を迎えました。参加チームの名簿を見ても、各大学の精鋭がベストメンバーを組んでるチームばかりで、優勝候補だらけ、そんな感じでした。色々思うことはある中、何はともあれ予選がスタートしました。
R1 gov vsShibaura A (Win) 1-0
THW prohibit anonymous writing on the
Internet.
初戦が得意のgovなので落ち着いて挑めました。
Facebookみたいにanonymousじゃなくても色々なissueに関するdiscourseは現在存在しているので、匿名かつインターネットという性質からuniqueに起こるharmを考えれば、anonymous
writingにnecessityなくね?という話をしました。
R2 opp vsTUS B(Win) 3-0
THW grant the right to vote to prisoners.
Prisonersは犯罪を犯すと自分のrightがgovernmentによって制約されるということを知っていながら、自らそのrightを放棄している存在なので、少なくとも食事とか睡眠とか最低限のことは守ってあげてる以上、それ以外のことまで認める必要はあまりない、という話をしました。
R3 gov vsTokyo A(lose) 0-1
THBT CEOs of large corporations should be
selected by employees rather than shareholders.
銀杏のGrand Finalで敗れた、板部渡辺ペアによるTokyo Aとの対戦でした。
Shareholdersはとにかくbenefit最優先な存在で、とにかく労働者を働かせるような人をCEOにしたがる。CEOも言うことを聞かなければ彼らは他の企業に行くだけなので、パワーバランスが悪く、ブラック企業などがまかり通る原因となっているので、生活がかかっていて会社のことを考えるincentiveも、彼らの労働状況そのものについても両方考えるincentiveのあるworkerの方がまだいいCEOを選べるという話をしました。
ただ、shareholdersも結構生活かけて投資してるし、経営戦略などの点で見ればshareholdersの方がどう言う人をCEOに選べるか賢明な判断ができるという話が崩しきれていなかったというジャッジさんの判断により負けました。Margin0.5の差で負けました。悔しさしか残らないラウンドとなってしまいましたが、勝たなければブレイクできないので切り替えていくことにしました。
R4 opp vsHit-U A(Win) 3-0
THW ban tobacco.
まさかの古典中の古典モーションにここで出会いました。
政府としてはactively promoteはしないけど、(広告規制、年齢制限、パッケージに注意喚起、禁煙所設置など)別に本人が選んで健康リスクよりも大事と判断してタバコを楽しみたいなら、タバコを吸うメリットもあるしいいのでは?という話を中心にしました。廃止した所でaddictionが残っているならば、そのせいでblack marketが出現してむしろ状況が悪化するという話をしました。
そんなこんなで予選4試合を終えたわけですが、4試合目の結果はその日中に知らされないので不安なまま夜を過ごすこととなりました。
3勝しなければほぼブレイクはないので、とにかく別のことをして梅子杯のことを記憶から消しました。課題は意外と現実逃避にもってこいの材料なんだな、と気付いたので皆さんもぜひ。
翌日、ブレイクアナウンスメントがありました。正直めちゃくちゃ不安でしたが、8位ブレイクしていたので泣きそうなくらい嬉しかったです。先輩に「まだ泣くな!」と言われたので我慢しました。ICU Bも12位でブレイクし、ICUにある種の流れは来ている様子でした。
Oct Final gov vsOsaka(Win) 2-1
THBT discourage the movement that aim to
further the acceptation of obesity in society.
紅葉のSemi FinalistとGrand
Finalistの2人を要するOsakaと初戦から当たり、苦戦しました。
Obesityが引き起こす重大な健康被害などの問題が社会問題化していることを考えれば、タバコのように別に積極的にgovernmentがサポートする必要性はない、という話をしました。Movementの影響力が強いが故に、「obesityはそんなに深刻な問題じゃないんだ!」と社会がスエーされて流されやすくなるからこそ、肥満の問題が深刻化しているという話をしました。そのリスクをきちんとsocietyが知らせた上でtoo much eating fat foodとかをするなら、それは別にOKという立場をとりました。相手側からは肥満の人たちが無条件に差別されるという話がメインで飛んできていました。
Quarter Final opp vsGakugei A(Win) 3-0
THBT feminist movement should oppose
surrogacy.
例えば貧乏な人がいたとして、その人たちは他にも選択肢があるのにsurrogacyになっているという点で、女性の地位が下がる原因になっているという話、また代理母出産で生まれた子供に対するresponsibilityがない親が多いという話がgovから飛んできていたので、代理母出産はむしろ自分の体を犠牲にしてカップルの男性も女性も両方助けているという点で、女性の地位向上にむしろつながっているという話をしました。いずれにせよ、Feminist movementに対して悪影響はないという話を中心に出し続けました。
Semi Final gov vsWAD A(Win) 5-0
THBT government of developing nations
should actively introduce English as a single official language.
今英語という言語が発展途上国においては第一言語として導入されておらず、これらの国の人たちは第二言語として英語を学ぶ金銭的余裕がないが故に、その人たちが英語圏で良い仕事につきたい時や、良い教育を受けたい時にその選択肢が許されていない、もしくは言葉の壁が原因となってそもそも行くことが難しくなっているという話をしました。APで英語圏になると途上国の人にとって良いだけでなく、NGOやNPOといった団体にとっても英語圏に来るincentiveになるので発展途上国が変わっていくきっかけになるという話をしました。
余談ですがこのラウンドはディベート人生の中でも1,2を争うレベルで本当に戦ってて楽しいラウンドでした。観客がいい感じに煽ってくるし、もものrebuttalはキレキレだし、ももが突然ナイジェリアのエグいexampleを出してくるし(1stなので盗みましたが)、相手チーム(沖縄出身)の2人が沖縄の話をしながらcultureの重要性を熱く語ってくるし、終わった瞬間に楽しい!!と声が出ました。でもかなりの体力を消費しました。笑
Grand Final gov vsKDS A(Win) 4-3
TH prefers a world without marriage.
現状は、結婚している人だけにtax exclusionや子供へのsubsidyなど、権利の優遇が存在しており、それゆえに結婚しない人たちに対して「こんなに優遇されるのに結婚しないのはどうして?」という社会からのプレッシャーが存在しており、自ら結婚しない道を選んでる人達が不当に差別を受けていることがあるという話をしました。結婚制度がなくてもprecious partnerがprecious partnerであるという事実は変わらず、人が人を愛する構図のようなものは変わらないので、結婚制度のnecessityがないという方向に終始していました。相手からは結婚することによってstable
relationshipになるという話がメインとしてきていました。
終わった瞬間にsplitだなと分かるくらい接戦だったので、もうどうにでもなれという気分でした。笑 closing ceremonyまでの間は物凄く長く感じて落ち着かなかったので、適当に他大の人と次の大会の話をするなどして気を紛らわせてました。
結果的には、4-3という接戦の末に勝ちました。ずっと梅子杯で優勝することが夢だったので、ようやく達成できた、という安心感と幸福感に包まれました。久々に勝って泣くことの喜びを知りました。笑 個人の方は5th best speakerということで紅葉と同じ順位でしたが、まあよかったんじゃないかなと思います。
銀杏Grand Finalist紅葉
Champion梅子 Champion
結果だけ見ると順調にきたような感じがしますが、ここに来るまでは本当に色々な人に支えられてきました。まず、紅葉梅子とパートナーで組んでくれたももには感謝しかありません。ディベート面ではいつもエグいexampleや海外のcaseを平気で飛ばしてきて、ももの知識欲は本当に尊敬するばかりでした。もっと勉強します…!パートナーとしては、すぐ負けると落ち込む自分に何も文句すら言わずついてきてくれて、本当にありがたかったです。ももでなければ最短ルートでの梅子優勝達成は決して不可能だったと今では確信しています、ありがとう。スピーチ中によく「my honorable partner already explained」みたいなフレーズをよく使うももですが、そのフレーズを使うべきはむしろ自分の方です。
そして先輩方。入部当初から拙い英語を喋る自分のスピーチを根気よく指摘してくださり、梅子優勝まで導いていただきました。ICUDSに入って梅子杯優勝の夢を達成する、という自分の選択が本当に正解となってよかったです。間違いなく自分のディベート力が上がっていく中で最高の環境を提供してくださることに、感謝してもしきれません。
本当に色々な人に支えられてここまで来ることができました。
ですが、まだまだ自分のパーラメンタリーディベート人生は中腹にも到達していません。2年生大会のGemini Cup,そしてこれから迎える数々のオープン大会においても結果を残していくためには、これからも自分を追い込んでいくことが必要となってきそうです。板部渡辺ペアへのリベンジも必ずどこかで果たさないといけません。笑
今回の結果は素直に満足していますが、そこにおごることなくまた次を見据えて戦っていきたいと思います。本当にありがとうございました、ICUDSは最高のinstitutionです!
サンキューゆうと
今までいろいろな方が梅子杯の感想文を書いてきましたが、今回はとても重厚でしたね(ワールズのときのあのお方はさらに重厚でしたね)。
いろいろな思いが詰まっていてよかったですね、今回はここまでです、ありがとうございました!